QNAP の Turbo NAS に QVR Pro をインストールして NVR(監視カメラレコーダー)にしてみました 1/2 QVR Pro とは?

QNAP の Turbo NAS シリーズは、Surveillance Station というアプリをインストールすることで、ネットワークカメラレコーダーとして運用することが出来ますが、最近は Surveillance Station 以外に、「QVR Pro」というアプリが追加されました。

「Surveillance Station」と「QVR Pro」の棲み分けが非常にわかりにくかったので調べてみました。

簡単に言うと、”これからは「QVR Pro」使いましょう” ということみたいです。

以下ザックリですが、それぞれの考え方の違いや進化した点ついて見た行きたいと思います。

QVR Pro のカメラ互換性

QNAP のホームページには、Surveillance Station は3000種類以上のIPカメラが利用できるとあります。

QVR Pro は5000種類以上のIPカメラが利用できるそうです。

特に進化した点として、魚眼カメラ(全方位カメラ)への対応があげられると思います。

モーション検知をカメラに依存しないで、ソフトウェア機能で提供してくれました。

Surveillance Station にこの機能がなかったことを初めて知りました。

E-MAP 機能

E-MAP機能は Surveillance Station にもありましたが、格段に使いやすくなったと感じます。

Surveillance Station の E-MAP機能は、別ウインドウで操作する必要があり、別のアプリケーションを操作するような感じで、画面がウインドウだらけになって気に入りませんでした。

QVR Pro の E-MAP機能は、QVR Pro Client という監視ソフトの操作画面内で切り替え表示できて、カメラの監視映像とシームレスに操作できる感じになりました。

専用のストレージ容量

実際に使用してみると、ソフトを起動したときの感覚に戸惑うかもしれませんが、Turbo NAS 内にコンテナを作成して、仮想化環境の中で QVR Pro を動かしているような気がします。

Turbo NAS は、監視カメラ以外にも様々なサーバー機能があるので、コンテナを利用することで、それぞれが隔離されて影響を受けないようにしたみたいです。

それにより、高負荷な録画システムのパフォーマンスが向上したと主張しています。

また、ストレージの拡張にも柔軟に対応出来るみたいです。

QVR Pro の カメラライセンス

QVR Pro を検討する上で、とにかくわかりにくい部分がライセンスの考え方です。

このわかりにくいライセンスのおかげで、有料化されたような誤解をしてしまい、QVR Pro 導入を見送ることがあるのではないでしょうか。

実際私もそうしていました。

こんなことしていたら、そのうち Synology にシェア奪われますよ。

まず、QVR Pro は無料です。

最初から8ライセンス付属しています。

ただし、制限があります。

 

おそらく重大な制限は、「録画データの再生期限が過去14日までのデータに限られる」ということかと思います。

これは、QVR Pro Client というソフトウェアの再生機能を使う場合は、14日より古い録画データの再生が拒否されるということです。

NASの保存フォルダにはストレージ容量が許す限り、あるいは録画データの保存制限設定の範囲内で、削除されることはありません。

FileStation や、ネットワーク共有フォルダから、パソコンにコピーして、動画再生ソフト等を利用すれば、14日より古い録画データの再生も可能です。

なにやら、もの凄く制限をかけて、有料ライセンスに誘導している感がハンパないですが、現実的にNVRの利用実態を振り返ってみると、14日というのはたいした問題ではないと思うのですが、いかがでしょうか。

 

まずは、追加購入できるライセンスについて見ていきます。

Google先生に翻訳してもらうと以下のようになります。

標準の状態(追加ライセンスのない状態)(無料ライセンスの状態)で、最初から8チャンネルのカメラライセンスが付属しています。

追加ライセンスは5種類あります。

・ 1 Additional Channel For QVR Pro
 カメラライセンスを 1チャンネル追加します

・ 4 Additional Channel For QVR Pro
 カメラライセンスを 4チャンネル追加します

・ 8 Additional Channel For QVR Pro
 カメラライセンスを 8チャンネル追加します

・ Advanced Function,Unlimited Playback +8 Channels
 14日の再生期限を解除し無制限にし、さらにカメラライセンスを 8チャンネル追加します
 ※ 価格設定が明らかにおかしいので、”8チャンネルで足りない時はとにかくこれを買っとけ” ということです。

・ Unlimited Playback Time For QVR Pro
 14日の再生期限を解除し無制限にします

 

さらに詳しい内容は、Q&Aを探さないと出てきません。

この不親切さは致命的です。

 

・ 1 Additional Channel For QVR Pro

・ 4 Additional Channel For QVR Pro

・ 8 Additional Channel For QVR Pro

の3種類のライセンスについては、注意が必要です。

QVR Pro のバージョンが、1.2.0(およびそれ以前)と、1.2.1(およびそれ以降)では、挙動が異なります。

QVR Pro 無制限再生:
QVR Pro 無制限再生を無効にした場合、すべてのカメラチャンネルに対し QVR Pro Client により 14 日間を越えて再生することはできなくなります。

QVR Pro カメラチャンネル拡張ライセンス:
QVR Pro のカメラチャンネル拡張を無効にすると、このライセンスから得られた追加のカメラチャンネル (選択プランによって1 、4 または 8 チャンネル) が無効になります。
QVR Pro 1.2.1 からは QVR Pro カメラチャンネル拡張を有効にするために QVR Pro Gold は不要になります。

QVR Pro Gold:
QVR Pro Gold を QVR Pro 1.2.0 (およびそれ以前) で無効にした場合、
高度な権限管理や無晴天の録画再生などのプレミアム機能にもアクセスできなくなります。
さらに、追加のカメラチャンネルはすべて無効になります。8 個の組み込みカメラチャンネルだけが機能します。

QVR Pro Gold を QVR Pro 1.2.1 (およびそれ以降) で無効にした場合、
高度な権限管理や無晴天の録画再生などのプレミアム機能にもアクセスできなくなります。
QVR Pro Gold で提供された 8 個のボーナスカメラチャンネルは無効になりますが、
他のチャンネル (8 個の組み込みチャンネルと QVR Pro カメラチャンネル拡張ライセンスで取得したものを含む) は継続して機能します。

なんだこの QVR Pro 1.2.0 (およびそれ以前)  の仕様は!? クソ仕様じゃないか!

怒濤のクレームを浴びたであろうと容易に想像できます。

QVR Pro 1.2.1 (およびそれ以降) で悔い改めたようなので許すとしましょう。

 

このような失態もありましたが、これからNVRシステムを考えている方には、「QVR Pro」の方をおすすめします。