Phantom4にスマホを無理やりマウントしてみたら色々と使えそうです(その1:電子小黒板入り工事写真)

スマホのカメラアプリに使い慣れると、Phantom4の空撮でも”あんなことやこんなことが出来るといいのにな”と考えることが増えてきます。

Phantom4のカメラは確かに優秀なのですが、機能はDJI GO 4アプリに依存してしまうので、融通が効かないことがあります。

であれば、Phantom4にスマホを載せてしまえば良いではないか! というしょうもない発想から始まった試行錯誤をお伝えしたいと思います。

 

そもそも、ドローンにスマホを載せるということについては、不用意に実行するとマズイので注意する必要があります。 スマホは無線機器に該当し、無線機器を上空で使用するという部分が非常に重要なところなので、業務目的の場合は見落とさないように注意してください。

DJIのドローンはどれも、機体操作と映像伝送に2.4GHz帯の無線を使用しています。
海外の製品では、別の周波数を使用しているものもあり、日本国内で飛行すると電波法違反になるものがほとんどです。

さらに、「地上と上空では電波のルールが異なるらしい」ということをなんとなく踏まえてください。 実は私もよくわかりません。

「ドローン等に用いられる無線設備について」というキーワードでググっていただくと、

総務省 電波利用ホームページの「ドローン等に用いられる無線設備について」に、重要な情報が記載されています。

そこには、

「無人移動体画像伝送システムは、一般業務用(ホビー用途を除く。)として、平成28年8月に制度化されました。これは、高画質で長距離な映像伝送を可能とするメイン回線用として、2.4GHz帯及び5.7GHz帯等の周波数を新たに確保したものです。」

という記述が見られ一覧表があります。

余談ですが、今後の動向を追う上で、

一般財団法人 総合研究奨励会 日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM)

という団体が無人移動体画像伝送システムの運用調整を行っているそうなので、チェックしておくと良いかと思います。

現在屋外で使用できるWi-Fiには2.4GHz帯と5GHz帯とが割り当てられています。
スマホや無線LANルータのWi-Fi通信は、小電力無線局という分類になり、免許及び登録を要しない無線局になります。

もう一度、総務省 電波利用ホームページの「ドローン等に用いられる無線設備について」を見ると、2.4GHz帯はドローン等で使用する、すなわち上空での使用が想定されており、言い換えれば認められていると解釈できると思います。ところが、5GHz帯(W56ch)については明確な記述がありません。

新たに制度化された5.7GHz帯については、無線局免許が必要で、第三級陸上特殊無線技士以上の資格も必要になります。
ですが、今回Phantom4に乗せて飛ばそうと考えているスマホは技適も通っており、これには該当しないと思います。

なんかグレーゾーンのようなので、東海総合通信局に問い合わせてみました。

その結果、
「5GHz帯(W56ch)は上空では使用できない」
ということがわかりました。

更に注意する必要があるのは、たとえ2.4GHz帯でも、「操縦用、画像伝送用、データ伝送用」以外には使用できないそうです。
例えば、音声伝送とかはダメということです。
スマホのシャッターを切る操作は「操縦用」という分類で解釈して良いいのでしょうか?

電波の利用は難しいですね。。。

現在日本国内では、5.2/5.3GHz帯は屋内利用に限定されており、5.6GHz帯の上空利用は航空機内に限定されていますが、世界では、5.2GHz帯の屋外利用と、5.6GHz帯の上空利用が進んでおり、日本もこの動きに合わせて緩和されるのではという情報があります。

さらに5.7GHz帯がドローン等に開放される見通しなので、ドローンパイロットの皆様は、第三級陸上特殊無線技士以上の資格を取得しておくのも良いかもしれません。

5.8GHz帯用にアマチュア無線技士でいいんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、総務省 電波利用ホームページには以下のように記載されています。

なお、アマチュア無線とは、金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な興味により行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信です。そのため、アマチュア無線を使用したドローンを業務に利用することはできません。

なので、趣味で飛ばすならOKですが、業務に使うと電波法違反になります。

実に面倒くさいです。

んじゃ、スマホ(携帯電話)を飛ばしてLTEor3Gで通信したらいいのでは?
と思われた方 鋭いです!

「携帯電話等を上空で利用する場合について」というキーワードでググってください。
結論から申しますと、、、今はまだダメです

携帯電話は地上での利用が前提です。
先程も申したように、「地上と上空では電波のルールが異なるらしい」のです。

現在は条件付きで実験が許されています。
ということは、条件なしでは許されていないということです。
はっきりした情報ソースは見つけられませんが、無線従事者制度では、
・総合無線従事者
・海上無線従事者
・航空無線従事者
・陸上無線従事者
・アマチュア無線従事者
という分類で陸海空の資格が分けられています。
陸海空では使っていい電波が違ったりすのでしょうか? それとも陸海空は犬猿の仲だからでしょうか?
とはいえ、ドローンで飛ばすたかだか150m程度は地上の範囲と言い張りたい気もしますが。
だって土地所有権の範囲でも上空300mまで及ぶという解釈もあるわけですし、、、

ただし、前向きに検討はされているようで、
「無人航空機における携帯電話等の利用の試験的導入」というキーワードでググってください。

今後が期待される分野です。

以上のような観点から現時点でドローンにスマホを乗せる際には、
・スマホのSIMカードは抜いておく
・Wi-Fi通信は2.4GHz帯を使用する
の2点を守ることが無難となります。


 

前置きが長くなりましたが、本題に入りたいと思います。

今回実験した機器構成は以下のとおりです。

機体:Phantom4
スマホ:Galaxy6(SIMカードを抜いてタブレットとして利用)
ポケットWi-Fiルーター:504HW
ミラーリングアプリ:Apower Mirror
タブレットPC:ASUS TransBook T300 Chi
その他:スマホホルダ、固定用シャーシ、金具等細かい材料

スマホ(上空)とノートパソコン(地上)がポケットWi-Fiルーター(地上)を中心にLAN接続してミラーリングアプリを使って画像を伝送します。
これで、Phantom4のカメラでは出来ないが、スマホのカメラアプリなら出来ることでの空撮が可能になります。

 

一番困ったのはスマホをPhantom4に固定する方法です。
Amazonでいくつかそれらしいパーツを買いましたが、ランディングギアの間隔がPhantom4Pro/Adv用で、初代Phantom4に取り付けると、”ペキッ”といういや~な音がしたため使用を断念しました。

初代Phantom4とPhantom4Pro/Advでは細かな寸法が異なるので注意しましょう。

探し回って、ラジコン用のカーボンシャーシを使用することにしました。
ラジコン用のカーボンシャーシとPhantom4のランディングギアとの固定はインシュロックで縛り付けます。

色々なパターンを試しましたが、未だ結論には至っておりませんので、興味のある方は一緒にもがいてください。

無理やりスマホを載せたせいか、なかなか挙動が安定しません。
近づけてよく観察すると、自身のプロペラが吹き下ろす風がスマホを直撃して、スマホが激しく振動します。
さらにスマホの振動が機体に伝わって、機体が激しくハンチングを始めます。
そこに風が吹いてPhantom4がパニックになっていくのがよくわかります。

スマホが振動しないように工夫するのがポイントと思われます。

挙動が安定する角度を探りながらの飛行でしたが、バッテリー残量が30%になるまで15分程飛ぶことが出来ました。

もっと短くなるかと予想していましたが、無積載と変わらない飛行時間でしたので、実用に耐えられることがわかりました。

さて、これで何をしたいかといいますと、「電子小黒板 PhotoManager」アプリを利用して、電子小黒板入りの工事写真を空撮したいと思います。

ジンバルが無いので、ブレには注意が必要ですが、大成功です!

まだまだ改良の余地がありますが、もっと色々な物を載せて飛ばせば、Phantom4の可能性がさらに広がると確信しました。

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