名古屋商工会議所主催の視察会がありましたので、環境経営しとして参加させていただきました。
当日は名古屋商工会議所に集合・受付の後、バス2台に分かれて移動しました。
最初の視察場所は、愛知県西庁舎の駐車場に設置された、移動式水素ステーション。
まず、水素ステーションとは何か?と言うと、ガソリン等自動車が燃料を給油する場所が”ガソリンスタンド”であるのに対して、燃料電池車が燃料を補給する場所が”水素ステーション”となります。 現時点で市販されている燃料電池車はトヨタ自動車MIRAIのみで、愛知県が公用車として採用していることもあり、MIRAIのためだけの施設となっています。 トヨタ自動車のお膝元ということもあって、水素社会の実現に向け先進的に取り組んでいるそうです。
愛知県庁西庁舎の水素ステーションが営業するのは月曜と金曜の週2回のみですが、見学に予約は必要なく、営業時間なら説明を受けることが可能。
現在、1200円/1kgで販売されており、クレジットカード決済のみ。 その他の水素ステーションの場所は「配布資料2-愛知県の水素ステーションマップ.PDF」を参照。 このマップは上記ホームページにて随時更新されます。 移動式水素ステーションは燃料に気体を使用している等コストが上乗せされますが、他の定置式水素ステーションは1100円/1kg程度で販売されているそうです。 また、定置式を設置するためには1000㎡の敷地が必要になりますが、移動式だと600㎡で設置可能だそうです。
今回の移動式は、MIRAIの燃料タンク容量が約5kgあり、2台分の補給が可能。 満タンで650kmの走行が可能。 実測値では満タンで500km弱の走行距離となるそうです。 車載燃料タンクの圧力が700気圧なので、水素ステーションは800気圧で補給します。 将来さらに高気圧高密度に充填が可能になれば、走行距離は700km程度に伸びるそうです。
燃料補給は全自動で、車両とポンプが通信しながらコンピュータ制御にて充填されます。
次に向かったのが、豊田市役所のすぐ近くにある「とよたエコフルタウン」。 こちらでは定置式の水素ステーションとその裏側を見学させていただきました。
水素ステーションでは4重の安全対策を構築し、各所のセンサーで厳重に監視されています。
現状では水から水素を作るのではなく、都市ガスから作っています。 大規模なプラントは必要なく、オンデマンドで製造できるのが特徴です。
将来、低コストで水から水素が取り出せれば、水素社会の到来も現実的になると思います。
とよたエコフルタウンは「都市部エリア」「中山間地エリア」「山間地エリア」の3エリアに別れており、定置式水素ステーションは都市部エリアに設置されています。 時間的に都市部エリアしか回れませんでしたが、パビリオンにて最新技術等の説明をいただいた後、トヨタホームのHEMSを見学させていただきました。
他にも様々な環境技術が現地施工されていて、大変勉強になりますした。 いずれ個人的にゆっくり見学したいところです。
今回、最も印象に残ったことは、日本の工業デザインというものは、どうにもこうにも酷すぎるということでした。 技術的には文句のつけようがありませんが、未来感のまるで無いデザインはなんとかならないものでしょうかね。 トヨタMIRAIを購入しようという動機として、周辺のプレミア感・先進感というのは非常に重要だと思うのですが、一つもワクワクしませんでした。
残念です。