(その4)では、セルを完全に隠してしまいましたが、セルを部分的に隠すとどうなるでしょうか?
写真上段のクラスタから(その4)の時より小さい紙を置いて実験していきます。
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引き続き下段のクラスタで実験
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セルによって影響の大小がありますが、いい感じで曲線が崩れています。
(その4)の実験では、パイパスダイオードが働くと出力が30W以下まで低下していましたが、今回は60W前後出ています。
パネル1枚で実験するとこのようにわかりやすいですが、実際には7直や10直となっていますので、全体に隠れて平準化されてしまい、判別が困難になるものと予想できます。
余談ですが、クラスタ間に10%以上の出力差が発生すると、バイパスダイオードが働くという資料を見たことがあります。
システムとしては更にストリングが並列接続されているので、全体の発電量だけ見ていても、経年劣化による落ち込みなのか、局所的な不良なのかがわからないため、I-Vカーブで見える化することは非常に重要になります。 局所的な不良を見逃して放置しておくと、後々大きな故障につながっていく可能性が高いので、長い目で発電量の売上を考えると結構痛いですね。
次は同じクラスタに複数の紙を置いて実験してみます。
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出力は紙1枚の時とあまり変わりません。黒い紙を使ったからでしょうか???
電気的にどう説明が出来るのでしょうか?
次は、両クラスタに紙を置いて実験してみます。
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これはまた厄介なカーブが出ました。
クラスタ間の不良がバランスよく発生している場合はきれいなグラフになるようです。
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この実験でも期待したような出力の低下がありませんでした。やはりムズカシイです。
ここで、厄介なカーブをもう一度
正常なカーブがこちら
この様にスケールを合わせて並べたり数値で比較すると、電流値が低いとすぐわかりますが、PROVA1011Aの液晶画面ではオートスケールのため実測の現場ですぐに気づけるか自信がありません。
こんな事もあるんですね。
以上、わざと不良を発生させて、I-Vカーブがどのように描かれるのか実験してみましたが、、、
よくわかりません
I-Vチェッカーで計測することで、見える化が可能ですが、それだけで太陽光パネルの不良を完全に判別出来るわけではなさそうです。
また、セルが中途半端に生きている場合は、セルラインチェッカーでも不良箇所を特定できるのか疑問が湧いてきました。やはり導入して実験する必要がありそうです。
実際の何枚ものパネルが直列・並列に接続された発電システムであれば、あらゆる角度から点検しなければ、はっきりとしたことはわからないようです。
点検の目標・着地点をはっきりと定めて、どこまでやる必要があるのかを決めることが重要だと思います。
それと合わせて、正確な判断のためには、データを比較することが不可欠であると確信しました。
次回以降は、太陽光発電システムの接続箱で実験してみたいと思います。